教材の功罪| ブログ|不登校コース|横浜駅から徒歩5分の個別指導塾REO

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教材の功罪

初めてその子の部屋へ入ったときは、ビックリしましたペンギン


中学生の男の子。

リビングで雑談をした後、部屋へ入れてくれると言うので、じゃあ是非と案内される。

こじんまりした和室でしたが、

さっそく目に飛び込んできたのは壁際の本棚。


天井まで届くその本棚には、「不登校」関連のものがビッシリ。

「不登校」について書かれた本、そして、多くを占めていたのはDVDやCD。

「不登校向けの学習法」と書かれたDVDや、

「聞くだけで不登校が改善する」というCD、そして様々な本。

「不登校の子供心理」などという、あきらかにオトナ向けのものも。


初対面の中学生くらいだと、

自分の部屋に入られることに抵抗を示す子は少なくありません。

でも、その子は自分から

部屋へ入ることを勧めてくれたのでした。



その本棚に思わず目を奪われながら、

「この子は、もしかしたらコレを見せたかったのかもしれない」

と、感じたので、

本棚を見たまま、ボクはその話題を彼にふってみました。



「すごいね、これ、いっぱいだ」


すると彼は、

「こっちも見ますか?」と、ふすまに手をかけ押し入れを開く。


上半分には布団や衣類。

しかし、下半分は大きなダンボールがビシリと並ぶ。

箱の側面には

「不登校克服プログラム」と書かれていたり、

「絶対治る!不登校!」と書かれていたり、

もう、見ていて目が痛くなるような気持ちでした。



「ここにあるやつ、見たことあるの?」

「ありません」

と、ちょっと複雑な笑いで答える彼。


聞くまでもない質問でした。

パッとみる限り、DVDやCDは新品そのもの。

開封すらされていないものばかりでした。




ご両親の仲がうまくいかず、別居。

その時期の少し前から、不登校になったらしい。

実質的には母子家庭の生活、そして彼はひとりっ子。



どうしても自宅を留守にする時間が多いので、

せめて、DVDなどの教材が不登校の息子の役に立てば、という親心が

あの本棚、そして押し入れにあったものの姿で感じとれました。



数日後、

本人は抜きで、お母様と面談、とある小さな喫茶店。

さっそく本棚と押し入れの話題。


教材を購入したのは、

「不登校を克服させてあげたいけれど、私は留守ばかりで何もしてあげられないから」

「留守の間に使ってもらえたらイイなと思って」

様々な教材を購入しているのは、

「合う教材が無いみたいだから、違う教材を、と思って」

オトナ向けの書籍も並んでいたのは、

「親の気持ちも知ってもらおうと思って」

といった感じでした。

尋問のように立て続けに聞いたわけでもないのですが、

お母様は、どんどん話してくれました。



そして、

「でも、どの教材もダメみたいで」と、目を伏せられました。


実は、ボクのところへお問い合わせを頂いたのも、

「なにか息子に合うものはないか」という、その一環だったようで、

教材など売らないですよと言うボクに、ちょっと戸惑われてたことが

そのときやっと理解できました。



お母様のご依頼としては、

「買ってしまった教材を有効に使って欲しい」というものでした。

しかし、

その条件を、ボクは受けたくない旨をお伝えしました。

いまの彼に必要なのは、

「教材にはないもの」だと思います、ということをお伝えしました。



「なんですかね、教材にないもの、って」

「じゃあ、一緒に考えましょう」

しばらくの間、紅茶のカップを片手にしながら

「教材にないもの」について、

あれは?これは?こんなのは?と、お母様が挙げていかれました。


そして、

「正解は何なのでしょうか?いまの息子に必要なものって何なのでしょうか?」

と聞かれましたので、ボクは

「いや、もう、いま出てきたものぜんぶ与えてあげてみましょうよ。」と答えました。


お母様が挙げられたのは、

「挨拶」「あいづち」「スキンシップ」「視線」「思いやり」「心配すること」「笑顔・泣き顔・怒り顔」「愛情」・・・

などなど。


留守がちであっても、1日1回は会うわけですから、

そのときに、いま挙げたものを、たっぷりと与えてあげて下さいよ、とボクは添えました。



教材は、どれもずいぶんと値段が高かったそうです。

「お母様が挙げられたもの、ぜんぶタダですね」と言うと、

「本当だ」と、笑って下さいました。


そう、その笑顔を見せてあげて欲しいんだよな、と思いました。



その後しばらく経った頃、また彼の部屋へおじゃましてみると

本棚に並んでいたものが、全て押し入れにしまわれていました。


押し入れの下半分の見えるところではなく、

奥の方の奥の方、ふすまを開けても見えないところにしまわれていました。



押し入れの奥の奥の奥を見せてくれた彼の顔は、

初めて部屋を見せてくれたときの顔よりも、ちょっとほがらかでした、気のせいかもしれませんけど。


ちなみに彼はいま

社会人1年生として、介護の仕事に励んでいます。


今度また、押し入れを見せてもらおうかな、どうなってるかなにひひ



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